2012年02月

2012年02月19日

新・平家物語(溝口健二)

今大河ドラマで「平清盛」をやっているのでなんとなくつながりを感じながら観ました。
あちらの方は視聴率もあまり良くなくて,評判いまいちなわけですが個人的にはあまり取り上げられない時代であるし結構面白いと思っています。
清盛が白河法王の落としだねであるってのはネタとしてはありますけど,大河ドラマでそれを前面に出してしまうのが良いですね。

で,本作に至っては白河法王の落としだねどころか,どこの誰とも知れない男の子どもかもしれないなんて言う清盛かわいそう,と思ってしまうような展開でした。
映画としてもあの頃を表現するのに的確な顔つきをした人がそろっており,迫力抜群,豪華絢爛な感じが見事でした。
今あんなに眉毛が太くて似合う人はそうそういません。

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2012年02月12日

切腹(小林正樹)

ある素浪人が井伊家の庭先を借りて切腹をさせて欲しいと願い出,死を遂げるまでの数時間。
彼が話した驚愕の人生…。

若いのに今とあまり変わらなく見える仲代達矢は相当に恐ろしいですが,一番は竹光で切腹するシーン…。
だいたいどう考えても刺さらないですよね,竹ですから。
想像するだけで痛くなりますが,それを強要する若き三国連太郎や丹波哲郎等,格式にとらわれた江戸時代の大名家というのはこういう物だったのかもしれない,と考えると背筋がぞっとして来ます。

監督は始めての時代劇だったそうですが,橋本忍の書いた脚本の圧倒的な面白さと武満徹の音楽も相まって,クロサワの映画かと錯覚するような空気の漂う傑作でした。
色んな社会派の映画を撮っているようなので,ぜひ機会があれば別の作品もみてみたいと思いました。

作品中で唯一の女優が岩下志麻さんでした。

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2012年02月10日

裸の島(新藤兼人)

全編台詞なしの映画。
とは言ってもサイレントとは違って,本当に劇中で誰も声を発しないという一歩間違うととても退屈で,耐えられなくなるような作品です。
ところが,画面はとても熱く,単純な毎日を必死に生きる家族を通して息苦しくなるような緊張感が漂います。

どうして人は一生懸命に生きるんだろう,というようなことはたまに考えたりもしてでも決して明確な答えなんか出やしません。
この映画に出て来る家族を見ているとやっぱりこのことを思うんですが,やっぱり人は生き続ける限り生きなければいけないんだ,と言った答えになっているようななっていないような曖昧模糊としたことしか感じることはできません。
そんな思いを続けて人生は過ぎて行くんでしょう。
でも,とはいえ生きていることは楽しい,と思える瞬間を大切にしたいと思います。

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2012年02月07日

めし(成瀬巳喜男)

これも10年以上前から観よう観よう,と思って観ていなかった一作です。
一体そんな映画何百あるんだろう…,映画だけじゃなくて漫画とか小説とか音楽とか絵とか風景とか,とかとか。
人生が後40年として全部は無理なんだろうなぁ。
なるべく後悔しないように時間を上手く使わないと。

というわけで,生活に疲れているという原節子さんが鑑賞出来るこの作品。
小津監督に出て来る原さんとはちょっと違う,というまた別の魅力がありました。
夫を演じている上原謙さんがまた良い。
結局誰も悪くないのに,ちょっとしたすれ違いで危機が訪れて,でも良い形に最後収まるという安心したラストでした。
途中はやっぱり息が詰まる,というか夫悪くないよ,と男の立場で観てしまっている自分がいて,でも落ち着いて考えてみるとやっぱりそれなりに問題なのかな,とか色々考えてしまいました。

川端康成が「監修」という立場でクレジットされていましたが一体何をしていたんでしょう。
脚本を確認したのか,何なのか,ちょっと興味あります。

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2012年02月04日

地獄門(衣笠貞之助)

田舎武士がちょっと上流の人妻に懸想してしまい,あきらめきれずに暴走し,結局その人妻は旦那の身代わりに死んでしまう,というお話。
ちょっとしたストーカー物の走りとも言える。
時は平安の都の時代,こんなこともあったのかなと思いきや,平清盛は「相手の気持ちが大事」なんて今風なことも言ったりして。
映画自体50年とか前の物ですけど。

内容はさておき,映像はデジタルリマスターして初公開と銘打っているだけあって豪華絢爛な衣装には目を奪われます。
米アカデミーの衣装デザイン賞は伊達ではありません。

1000年前の家とかはお偉いさんでもあんな物だったんでしょうけど,冬はどうしていたんでしょうね。
ふすまも何もないような感じの所に布団が敷いてあって寝ていますけど。

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