2005年10月
2005年10月30日
ターミナル"Terminal"(スティーブン・スピルバーグ)
休みでしたぁ〜。
久しぶりに6勤というのをやってしまいました(^^;)。
考えてみると半年前までは隔週くらいでこうだったんですよね。
最近いかに楽をしていたか,ってことがわかりました。
そこで今日はバンコクのレンタルビデオ屋さんに行っていくつかDVDを借りてきました。
ここの会員証も期限切れだったので更新しました。
これで毎週(休みがあれば)借りにいけます。
久しぶりにスピルバーグ物。
A.Iが最後だったか,あ,マイノリティ・リポートは観たな,確か…。
三谷幸喜さんが書いたか,と思うようなシチュエーションコメディですね。
空港に留め置かれた一人の男をめぐって巻き起こるさまざまな出来事が非常にわかりやすく,時におかしく,時に哀しく見事に表現されています。
でも,だんだん観ているうちに息苦しくなります。
なぜって舞台が"本当に"空港だけだから。
観ているこちらもそこに閉じ込められているような感覚になります。
終盤になってやっと空港の外にトム・ハンクスが出られるんですが,その瞬間にこちらも「ホッ」とします。
この瞬間がやりたかったんだな,スピルバーグは。
2005年10月29日
2005年10月27日
2005年10月25日
もものかんづめ(さくらももこ)
想像力は記憶力である,というのは黒澤明監督がおっしゃった言葉ですが,さくらももこさんの作品に触れるとそれが肌に感じられます。
ちびまる子ちゃんにしても一連のエッセイにしても,他愛ない出来事が多いんですよね。
あぁ,そうそうそんなこと自分にもあったよぉ,というエピソードも多くあると思います。
だけど,そんなことをその場の空気の中に流してしまって忘れるのがわれわれ凡人であり(^^;),それをさらに発酵させて作品にしてしまうのがさくらももこなんです。
さて,本書は「水虫」の話からOLをしていた短い期間のうちにあった出来事,結婚されたときまでのちょっとしたくだらないことから,ちょっとホロッとさせてくれることまで各種鮮やかに描かれています。
父・ヒロシさんの様子を書いた結婚時のエピソードが好きです。
と思ったら,この文庫を出したときは離婚後だったんですね(^^;)。
ところがところが,その離婚時のヒロシさんの一言がいいですなぁ。
さくらももこさんのエッセイ文庫の在庫があと2冊になってしまいました。
文庫で読めるのって意外と少ないんです。
2005年10月24日
リチャード二世"King Richard II"(ウイリアム・シェークスピア 小田島雄志:訳)
この作品は色々な見方が出来るのではないかな,と思います。
リチャード二世の側に立った場合,結局最後まで傲慢だったともとれますし,自業自得だったとはいえ堕ちていく悲劇の王様ともとれます,また狂気に苛まれる病人にも見えます。
ボリングブルックの場合,追放された罪人であり,王を追放した悪党でもあり,悪政の王にとって代わった仁王であり,王の死に涙する一人の人間であります。
本書はタイトルこそ「リチャード二世」ですが,主役はボリングブルックこと「ヘンリー四世」なのかな,と思います。
ただ,これを舞台で見たときはリチャードのほうが数倍存在感を示さなければならないでしょう。
実際演じるのは非常に難しいと思います。
アルパチーノの「リチャードを探して」はこのリチャードでしたっけ?。
個人的に気になるのは,モーブレーは追放されたままなのかいな?,という点です(^^;)。
第一幕ではボリングブルックとあれだけやりあって,追放されたのにボリングブルックは戻ってきて王になってモーブレーは噂さえでないのって,ちょっと可愛そうです。
リチャード二世 シェイクスピア全集 〔11〕 白水Uブックス
2005年10月23日
陰陽師3(岡野玲子)
源博雅が可愛くてしょうがない,今日この頃(^^;)。
本巻では「黒川主」「鬼やらい」という2編が収録されているのですが,どちらでも清明に半分だまくらかされているような役どころを演じています。
でも,清明への友情に動きはないし,その生真面目な性情から清明を許し,受け入れ,自らの糧にしているような気分がうかがえます。
前半の「黒川主」のように動物の精が人間の娘を見初めてしまって云々,という話は各種あるように思います。
本編は獺と鵜匠の娘とのお話でした。
こういった発想は日本独特なのでしょうか?。
あまり詳しいことは知らないので迂闊には書けませんが,キリスト教文化だと神様が色々な生物を作った中で人間がいるんだから,動物と人間が交わるってのはそもそも出来ませんよね。
牛が神様だったりしても果たして人間と交わるのでしょうか。
日本風土の中には知らず知らずの内に,アニミズムの発想が植えつけられているような気がします。
曰く,神社に石ころが祭られていたりします。
また,日本の昔話を読むとこの種のお話が無数にあることがわかります。
じゃぁ,西洋にはないか,っていうとあまり自信がないので今度勉強してみます。
2005年10月22日
憧れのまほうつかい(さくらももこ)
自分の心に魔法をかけてしまう人って人生の中でどれくらいいるのでしょう?。
私にとっては手塚治虫先生であり,チャップリンであり,黒澤明であり,ビートルズであるんだなぁ,と思います。
この人たちが自分の人生を変えてしまった,少なくともその出会いがなければ今の自分はまったく違うものだった,と思うのです。
別に漫画家になったわけじゃないし,映画監督にもならなかったし,楽器も(ちょっとやったけど)それほど夢中にならなかった。
そういう具体的なことではない,もっと深いところでの自分が出来るのに必要だった魔法使いたち。
さくらももこさんにとってル・カインという画家はそんな魔法使いの一人なのでしょう。
高校生のときから憧れて,いつか会ってみたいと思っていたのに49歳の若さで亡くなってしまったル・カイン。
そのゆかりに人たちを訪ねるイギリス珍道中がユーモアたっぷりに,明るく,そしてちょっと切なく描かれています。
最後に小さかった頃からのことを語った特別インタビューが収録されているのですが,これでホロッ,と来てしまいました。
2005年10月21日
ロミオとジュリエット"Romio and Juliet"(ウイリアム・シェークスピア 小田島雄志:訳)
あまりにも有名でよく知られた物語なのですが,実際に読んだことがある人ってのはその中のどれくらいなのでしょうか?。
すでに本人たちにも理由もわからずにいがみ合っている二つの家。
それぞれの家の子供であるロミオとジュリエット。
決して結び合うことの出来ない運命の中で二人は愛し合ってしまう。
その二人には数々の不幸が訪れ,そしてお互いの誤解の渦の中で二人とも命を自ら絶つ。
二人の死に両家のいがみ合いは終止符を打つ。
と,まぁこんなお話ですが,知ってましたか?。
ロミオがジュリエットに出会ったときロミオは失恋した直後だったんですよ。
なんじゃそれ,とも思いますが,実際に自分のこととか考えてみると,失恋した直後に出会った女性に強く魅かれたことってのは確かにありますね(^^;)。
ただしあまり長続きしませんでしたけど…。
ちょっと前に三谷さんに「笑の大学」を見ていたので"ロミオとジュリエット"が"ジュリオとロミエット"に重なって仕方ありませんでした。
それを思い出すとこんな悲劇なのに,くすっ,と笑ってしまう不埒な自分がいました。
ロミオとジュリエット シェイクスピア全集 〔10〕 白水Uブックス
2005年10月20日
ハル(瀬名秀明)
瀬名秀明,やはり只者ではありません。
5つの中篇ですが,すべてがロボットと人間のかかわりを描いています。
ちょっと近未来のことをあらわしているのになぜかノン・フィクションに感じてしまう,私がおかしいのか…。
「ハル」のタイトルに初めは森田芳光監督の映画を浮かべてしまいましたが,当然それとは何の関連もないわけでして(^^;)。
不思議な夏休みの記憶を書いた「夏のロボット」。
タイが舞台であることからなんだか冷静に読めなかった「見護るものたち」。
御伽噺のようななんだか主人公を応援したくなってしまった「亜希への扉」。
そしてそして,アトムだの,手塚だの,ロビタだの,チヒロだの,心の琴線に響く用語だらけの「アトムの子」。
麻薬のような本でした。
それぞれ発表された雑誌とか年代なんかも違うんですが,いくつかのキーワードが絡み合っていて,つながった大河ドラマの様相を呈しているのも本書の面白さを倍増させていると思います。
「ロボット」に対する憧憬のある人は必読です。
ホントに。
2005年10月19日
陰陽師2(岡野玲子)
いつも冷静な安倍清明とコメディリリーフのような源博雅のコンビがよく出来ています。
博雅が非常に真面目な奴というのがいいですよね。
凄く真面目な奴が本当に真面目なことをしているのが面白いんだ,ということが再認識できます。
さて,今回は平安京の都の成り立ちがそれ以前の長岡京と併せて話されています。
全部を理解するのは結構困難なのでしょうが,興味を持って読めばなんとやら,でそれとなく頭に残ります。
何しろこのあたりの話は「帝都物語」からなので,その前史のような気分です(^^;)。
最初の赤毛の犬麻呂という盗賊が三船に見えて仕方ありませんでした。
そう,ちょうど羅生門の頃のイメージです。
絶対,確信犯ですよね,岡野さん。










