2005年09月

2005年09月30日

理由(宮部みゆき)

先に大林監督の映画版を見ているので展開もわかっているし,殺されたのが誰で殺したのが誰かわかっているのに最後までドキドキ感に溢れていました。
驚いたのは映画が本当に小説の流れそのままに映像化していたのがわかったときです。
しかもあれは見事に映画になっていたと思います。
なんだかこの世の奇跡のよう(って大げさ…)。

しかし,本作は知らないで読んだらノン・フィクションだと思いますよね。
何しろ知って読んでいるのに「もしかしたらノン・フィクションかもしれない」なんて思う読者がここにいますから(^^;)。

現代の家族が抱えているであろう数多くの問題点を浮き彫りにしつつ,でもそこでは確実に人間が生きているのだと強く謳いあげたようなそんな印象を残しました。
著者がどれだけ今の世の中で受け入れられているのがよくわかる気がします。
変に売れっ子作家というイメージがあって今まで取っ掛かりがなく,本書が初体験となったのですが,いつかしっかりと向き合って読み進めていきたいと思う作家です。

理由



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2005年09月29日

インストール(片岡k)

上戸彩が動いているところを初めて見た(^^;)。
我ながら,いいのかそれで,って気がする。
もっとアイドルアイドルしている人なのかなぁ,と思っていたのですが,本作のような映画に出られる人なんですね。
なんだか親近感のようなものを覚えてしまった。
この人ってパッと見はボーイッシュな印象なんですけど,ちょっとしたしぐさがとてもエロティックだと思います。
本作で狙っていたのかどうかはわかりませんけど…。

そしてそして神木君。
「あいくるしい」の印象で見ていたら全然ちがくて驚きました。
一年くらいしか違っていないはずなのに別人のよう…。
このくらいの年齢の子ってすごいなぁ。
多分一日一日が「ギュッ」と凝縮されているんでしょうねぇ。
淡々と毎日を過ごしてしまっている自分に渇を入れたくなる(^^;)。

インストール スタンダード・エディション



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2005年09月28日

秘密の手塚治虫(石津嵐)

SF作家としても著名な石津嵐さんが手塚治虫先生のことを書いた本です。
昭和55年というと手塚先生が再びアニメーションに心血を注ぎだした頃ですよね。
石津さんは旧・虫プロで文芸を担当されていた方ですから,本書では虫プロ時代の手塚先生のことや虫プロ自体のことなどが色々記述されていて非常に興味深かったです。

正直言うと本書の存在を私は知らなかったんです。
先生の没後はその思い出や偉業をたたえるような,逆にその破天荒な作家としての姿を批判的に書いたような本が数え切れないくらい出ました。
ただ,先生の生前に評論ではなく,このような本が書かれていたというのが面白いですね。
手塚先生を神様に仕立てず(いや,私にとっては神,それ以上の存在なんですが,それはさておき…),現役時代に書かれている本書は結構貴重なんじゃないか,と思うんです。
文庫かなんかで再版されているんでしょうか?。

表紙に書いてある「手塚治虫 黙認」ってのがまた笑える(^^;)。



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2005年09月27日

いま、会いにゆきます(土井裕泰)

う,負けてしまった,という感じ。
そんな流行の日本中が泣きました,みたいな物語に感動してたまるかよ,というとんがった気持ちで観だしたのですが,弱いなぁこういうのには…。

中村獅童さんは「新撰組!」の印象があまりに強すぎて,ダメ男っぽいのがとてもよく似合っていたし,中村結子さんって確かにとてもきれいで素敵だとは思うんですが,個人的な好みとは結構離れているのでかえって感情移入できたというか。
ん〜,何を言っているんだ私は!?。
これがすごく好きな女優さんだったりするとその人を見てしまうのできっと獅童さんや子供の視点になれない,のかなぁ,ちょっと表現難しいです。
Youの先生も良かったですよね。
この前が「誰も知らない」のダメダメ母だったのでギャップがありありでしたけど,こういう先生がいてもいいと思います。

よく出来ていました,まぁよくで来ていない部分も納得できない部分も多々ありましたが,それを含めてよく出来ていたのでしょう。

いま、会いにゆきます スタンダード・エディション



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2005年09月26日

のだめカンタービレ10,11(二ノ宮知子)

なんだか簡単に始まってしまったフランス編。
かと思えば千秋はなんだかプロみたいになってしまうし,のだめちゃんは再びだめになっていくし(^^;)。
お約束みたいなんだけど,それがいいのかな。

でも,そのすごいオタクぶりでフランス語をマスターしてしまうのだめちゃんはすごい(って自分を慰めて…)。
そんな本作を読んでいていくつかフランス語を覚えてしまいましたが,所詮はカタカナで覚えたものなので,だめですよね。
カタカナで覚えた外国語ほど使えないものはありません。
へなへなだったけど,5年くらい海外で生活していた実感です。
言葉によると思うんですが,最初のところで文字と発音を一緒にやると一番いいんじゃないでしょうか。
私はひたすら耳で覚えて会話できるようになって,その後で文字をやったんですが,一緒にやっておけばよかったと幾分後悔しました。

さて,作品はミルヒーも再登場して世界に羽ばたく千秋が結構かっこいいです。
飛行機にも乗れるようになったし(^^)。
それでもおびえてのだめちゃんにしがみつくヨーロッパ行きを見たかったですが。

のだめカンタービレ (10)
のだめカンタービレ (11)



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2005年09月25日

ULTRAMAN(小中和哉)

とってもシリアスなウルトラマンでした。
父親になっている男が変身するのは始めて(ですよね…)。
しかも変身するということに強く苦悩する姿ってのも始めて。
確かに自分がウルトラマンになったらこういう風になるのかな,なんて思いました。

ただ,物語的には???部分爆裂でした(^^;)。
90分くらいでウルトラマンとの出会い,変身に至る過程,怪獣を倒して,再び分離する,のすべてを描くということにそもそも無理があったのかもしれません。
大人向けに作るならもうちょっと練り上げてからやってほしかったですよねぇ。
ウルトラマンの正体を知っている人が大勢いるのに普通の生活に戻ったら,それはいかんでしょう…。

本作は自衛隊の協力を得て製作されたということで,戦闘機(F15ですね)周りのシーンは「おぉ」と思いました。
さらに板野一郎氏がスタッフとして参加されているだけあって,ウルトラマンとザ・ワンとの空中戦は迫力がありましたし,ミサイルが飛んでザ・ワンに当たる場面は「板野サーカス炸裂」とわくわくしながら鑑賞できました。
あとは最後にザ・ワンが爆発しなくてよかったぁ。
だって生き物って普通爆発しないですよね(^^;)。

ULTRAMAN



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2005年09月24日

偽史日本伝(清水義範)

さて,邪馬台国はどこにあったのでしょうか?。
九州?,近畿?,答えは日本中なんです。
その訳は本書を読めばよくわかります。
いいのか,そんなんで?。

んな馬鹿な,といった珍説をいくつも繰り広げてくれます。
ただそれも実は弁慶こそが本当の義経だったのだ,というエピソードあたりで影を潜めていきます。
秀吉,幸村,宗春,敬親の話はそうだろうなぁ,と納得して読めてある意味肩の力の抜けた史実っぽい話でした(って言うコメントもなんだかなぁ)。
かと思えば竜馬と慎太郎は21世紀に連れて行かれてしまうし…。

とにかくこの作者の作品は面白い。
面白く読ませるためにはどうすればいいのか,って考えながら本当に書いているんでしょうね。
あとは悪者があんまり出てきませんよね。
いや,そうではないんですけど読んでていやぁになるような悪人が出てこない,みんなそれぞれ微笑ましさ,というか隙があっていいんです。

偽史日本伝



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2005年09月23日

Mission to the Rise(大友克洋)

大友克洋さんがガンダムを演出したということで話題になった作品です。
しかも1998年当時にフルCGで製作し,さらにガンダムのとあるイベントで上映されただけで幻にもなってしまいました。
個人的にはComic Box誌上で作品の存在を知って,「観たい観たい観たい」と思っていたのですが,当然目にする機会はありませんでした。

そんな大友さんの新作である「スチームボーイ」が昨年公開されました。
それに伴う各種キャンペーンなどが行われたわけですが,あるコンビニで前売り券を買うと特別なDVDがついてくる,というのがあってそのDVDに本作が収録されてやっと一般民衆(^^;)の前に現れたのです。
その感想がなぜ今?,ってのは聞かないでほしい…。
フン,忘れてたのさ(な,何も投げないで)。

作品自体は本当に短編(3分くらい?)で特にストーリーもなく,正に大友さんがCG使ったらどんな風になるんだろうって試してみたとそれだけの感じ…。
ザクがコロニーに入っていくところなんか大友さんらしいレイアウトなんだけど,特筆するものはないですね。
ただ,これがあったから「スチームボーイ」につながったのだと思えばそれなりに意義ある作品だったのでしょう。



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2005年09月22日

のだめカンタービレ8,9(二ノ宮知子)

千秋がやっと呪縛から解放されました,ホッ。
そうかと思ったらのだめが過去の呪縛にとらわれてしまう…。
その呪縛は千秋がやっと示したのだめへの想いにも勝ってしまう…。
うぅ,辛い。
でも,結局それに打ち勝つんですよね,この二人は。

そんな感動に浸されながらさらに笑いもエスカレートしていきました。
個人的にはまったのは「スカーレット」ですね(^^)。
この場面は結果的には悲しいことになるんですが,そこに絡めた笑いのセンスは相当に高いものがあると思います。
ほらほら,わかんないでしょう,読め読め。
あなたはだんだん大人買いがしたくなるぅ〜。

日本編はここで終了のようです。
次からはいよいよ巴里が舞台です。
世界に羽ばたく千秋とのだめちゃん。

のだめカンタービレ (8)
のだめカンタービレ (9)



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2005年09月21日

PAY DAY!!!(山田詠美)

どうしてこの作者はこうやって書けるんでしょう。
決して難しい表現を使っているわけじゃない,どちらかというと直接的な表現をしていてその結果すべてが曖昧だったあの青春時代を見事に描き出しています。
本作の主人公はアフリカ系アメリカンとイタリア系アメリカンのハーフで生まれた双子の兄妹。

「双子」ってそうでないほうから見るとちょっと不思議な存在ですよね。
それこそ生まれる前から一緒にいた二人。
知り合いのところに双子がいて,その友人は
「時々二人で見つめあったりしてさぁ,きっとテレパシーで会話しているんだよ(笑)」
なんていってましたが,それ位しているかもしれない,と思います。

9・11のあの事件が強い影響を二人に与えるわけですが,別にそれは思想的にではなくてあくまでひとつの事件なのです。
安っぽい作家だとせっかくこの事件を取り上げたんだから,と肩に力が入るところかもしれませんが,さすがはエイミーお姉さまです。

Pay day!!!



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